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「どくだみ」を訪ねて − どくだみの名前の由来

どくだみの名前の由来には諸説ありますが江戸時代までは俗称で、正式名称としてはシブキ(又は シブトグサ)と呼ばれていたようです。

一方どくだみは 10 種類の病気に効くから“十薬”とか重い病に効くから“重薬”だとか、中国名の ? (しゅうーどくだみ)に薬という字をくっつけて“ ?薬”というのを略したのだとか色々な意見があります。しかし江戸時代に入り貝原益軒先生が「大和本草―やまとほんぞう」の中で [ 十種の薬の能ありとて十薬と号するという ] と述べておりこれから推すとジュウヤクは十薬が本当と思われます。さらにどくだみのほうが正式に採用されだした背景には後年に入り [ 効き目 ] のほうもだんだん広く知れ渡るようになり、毒を矯める ( 矯正する ) のでどくだみというわけです。

前述のとおり中国名では ?または魚醒草(ぎょせいそう)と言います。生魚の生臭いニオイがする事からこう呼ぶのだと書かれています。

話は変わりますが中国の有名なお酒“紹興酒”をご存知の方は多いと思われます。このお酒の産地が浙江省紹興市です。このとなりにある町が“?”と呼ばれていると聞き、今から 15 年程前に漢方の本場中国のどくだみ草を探しに行ってきました。当時まだ中国の道路は舗装がされておらず確か上海から片道 5 時間程かけて車でデコボコ道を走った記憶があります。ようやくたどり着いたところ、いたるところにどくだみが生えていましたが、日本のそれとは違い茎もやせ細っており葉も薄く、日本のように厚く又裏側がやや赤みがかった元気なものは見られずかつニオイも弱く日本のものとは比べものになりません。

この小旅行をして感じたのはやはり“どくだみこそまさに日本の気候風土に根ざした薬草 ” という思いです。



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